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札幌国際芸術祭2014 – vol.9 札幌大通地下ギャラリー500m美術館

July 24th, 2014 Published in 世界のフェスティバル

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札幌市中心部に巡らされている地下道網は広い。それは東京駅八重洲地下街の比ではないだろう。この地下道網の中に札幌大通地下ギャラリー500m美術館はある。市営地下鉄東西線の大通駅から東に向かって歩いてもすぐだが、他府県から初めて訪れる場合には、大通駅から東西線で1駅乗ってバスセンター前駅からアクセスした方が分かりやすいかもしれない。

ここ500m美術館では、企画展示「北海道のアーティストが表現する「都市と自然」ー「時の座標軸」ー」が開催されている。東西の横軸と南北の縦軸によって整然と区画づけられた都市・札幌には、天と地をつなぐ第三の軸としての垂直軸が整備されつつある。時が幾層にも重なってできた地層から、近代化を象徴する高層建築物、さらに何億光年も経て今私たちに届けられる星の煌めき。こうした軸には「時」が内包されていると言える。同時代を生きる北海道や札幌ゆかりの16名のアーティストが、札幌の時間軸を内包しつつ「都市と自然」の物語を紡ぎ出す展示を行なっている。

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500m美術館がスタートするサイン

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藤木正則『RED TAPE 1992 -500m美術館バージョン-』
1952年旭川生まれの藤木は22年前に『TAPE STROKE IN SAPPORO CITY 9210』を札幌で発表。今回の作品はそれを改題したもの。札幌市内4カ所で行なわれた行為&インスタレーション(空間そのものを作品化すること)の記録を6種類の絵はがきに変換し、ギャラリー空間の壁面に6000枚を貼付けた。今回はその作品を地下通路バージョンとして再制作を行なった。

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神谷泰史『Layered time-motion』
神谷は、音という現象に着目し、意図せぬところに生まれる「気配」に耳を澄ませるような繊細なインスタレーションを発表している。この作品では、金属のバーにオブジェクトが複数配置されている。時間が経つにつれオブジェクトは動きによって変化し、痕跡を残し、あるものは静止し固着する。との時々の「動き」とその結果できる痕跡が時間の連続性を意識させる作品。

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谷口顕一郎『札幌市中央区北12条西20丁目(中央卸売市場 青果棟前歩道)」のための凹みスタディ #6(2倍スケール)』
壁や道路の破損した箇所を「凹み(Hecomi)」と呼び、その形を再現したものから彫刻作品を制作している。都市の凹みや亀裂はその土地の時間軸や記憶を内包する存在であり、それらを顕在化することで新たな土地への認識に繋げている。

企画展示「北海道のアーティストが表現する「都市と自然」ー「時の座標軸」ー」
会場:札幌大通地下ギャラリー500m美術館
日程:2014年7月19日(土)-9月28日(日)
作品公開時間:10:00-19:00
担当:端 聡(地域ディレクター)
500m美術館部会:北海道大学教授 北村 清彦、北海道教育大学教授 三橋 純予、
北海道立近代美術館学芸部長 柴 勤、札幌芸術の森美術館副館長 吉崎 元章

参加アーティスト
Hidemi Nishida
上遠野 敏
中嶋 幸治
今村 育子
伊藤 隆介
土田 俊介
坂東 史樹
宮永 亮
山田 良
楢原 武正
武田 浩志
神谷 泰史
藤木 正則
谷口 顕一郎
鈴木 悠哉
高田 洋三
札幌国際芸術祭2014 紹介レポート一覧
vol.1 本日より開幕!開催テーマは「都市と自然」
vol.2 札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ) 
vol.3 北三条広場〜北海道庁赤れんが庁舎
vol.4 札幌市資料館
vol.5 島袋道浩作品その2〜北海道立近代美術館
vol.6 札幌芸術の森美術館
vol.7 清華亭(毛利悠子『サーカスの地中』)
vol.8 モエレ沼公園
vol.9 札幌大通地下ギャラリー500m美術館
vol.10 イベント紹介