[ABOUT] DEPARTUREをスタートするにあたって
July 20th, 2011 Published in ABOUT
DEPARTUREについて、なぜスタートするのか?どのようにしていこうとしているのか?といったことも、少し詳しく紹介させていただきます。
DEPARTUREを作っているのは誰?
DEPARTUREはCG-ARTSの文化事業部メンバーが中心になって制作しています。CG-ARTSは1992年に設立された財団で、画像情報分野のカリキュラムや教科書の編纂、検定試験の実施などを行うほか、新しいテクノロジーによる文化的側面を伸ばしていくために1995年から学生CGコンテストを主催するなど、文化振興活動も積極的に行っています。
また、文化庁メディア芸術祭の立ち上げから関わり、主催者の一員として企画やディレクションだけでなく制作や運営までを幅広く担当。2002年からはメディア芸術祭海外展を開催する等、同芸術祭の情報化や国際化も推進してきました。
なぜスタートするのか?
私たちは個人と個人のつながりを積み重ねて来た大きな2つの「環」を持っています。1つはメディアアートから映像、アニメーション、ゲーム、マンガ等の非常に広範なジャンルの作家との「環」です。もう1つは世界中のフェスティバルのディレクターやキュレーター、研究者との「環」です。
現状に目を向けると、作家と海外、そして社会とのをつなぐ仕組みがまだまだ不足しています。作家は新しい作品に対する評価や活動の場を広げたいと思っています。それに対して、海外のフェスティバルやミュージアムは新しい才能をいつも探しています。また、社会においても都市や産業を活性化させるために、新しいクリエイティビティを欲しています。
このような状況に対して、私たちが育んだ「環」を活用することで、アーティストの活動の場を広げ、彼らのクリエイティビティを社会に活かすことが出来るのではないかと考え、DEPARTUREをスタートすることにしました。
構成は?
DEPARTUREは2011年8月1日のスタート時点では、次の5つで構成しています。徐々に内容や機能を充実させていきたいと思います。
<こんな作品つくりました>
メディアやテクノロジーに向かい合って、新しいチャレンジをしている作品を紹介していきます。多くの作品を網羅的に集めるのではなく、世界中の作家達から寄せられた作品から厳選して丁寧に紹介したいと思っています。すでにYouTubeなどの動画共有サービスによって、膨大な作品を網羅的に観ることは出来ますので、私たち自身の視点で選んだ作品を、その作品の魅力や面白さが伝わるように紹介するということに意味があると考えています。
<世界のフェス・ディレクター>
世界中には、新しい文化や表現を生み出し、育てていくことを目的としているフェスティバルが数多く存在します。社会的な評価の定まっていない新しい分野であるからこそ、そこに生まれる新しい才能を評価し、社会につなげていくことは重要です。そのようなミッションを担っているフェスティバルで活躍するディレクターに注目し、自身の活動はもちろん、フェスティバルの意義や今年のテーマなどを語っていただきます。
<インタビュー>
日本のアート、ゲーム、アニメーション、マンガなど、新しいメディアと向き合いながら、新しい文化を切り開いてきた人達をインタビューします。
<レビュー&コラム>
世界のクリエイティビティを題材にしている展覧会についてのレビューやコラムを掲載。新しい文化領域への批評や調査なども掲載していきたいと考えています。
<チャンネルD>
DEPARTUREによるネット配信番組です。 アーティストやクリエイター、キュレーター、研究者によるトークや講座、学生CGコンテストの受賞決定までの過程などを動画配信していきます。
名前に込めた思い
DEPARTUREという名前は、アーティストやクリエイターの皆さんが、世界に向けて“出発”していくことを応援していきたいという思いで名付けました。真中の3文字がARTというのもポイントです。また、私たち自身も新しい文化創造のミッションに向けて出発していこうという意思も込めています。
一見、ウェブマガジンのようでありますが、一方的に情報発信するのではなく、多様な文化領域で活動する皆さんとのコミュニケーション・ネットワークを形成していいきたいと思っています。新しい才能がリアルに世界や社会とつながることに少しでも貢献できればと願っています。
DEPARTURE編集部(CG-ARTS 文化事業部)