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[フェス] 南米のメディアフェスFILEのすべて

July 27th, 2011 Published in 世界のフェスティバル

世界中で新しい文化のフェスティバルが生まれ成長しています。「世界のフェス・ディレクター」では、そんなフェスティバルで活躍するディレクターに注目し、ご自身の活動やフェスティバルの意義、今年のテーマなどを語っていただきます。第1回目は南米最大のメディアフェスティバル「FILE」のディレクター、パウラ・ペリッシノット氏です。

 

FILEのディレクターになるまでの活動

まずパウラ氏(左写真)にFILEのディレクターになるまでの活動について尋ねました。

「私自信も電子言語を専門とするアーティストなんですね。まずサンパウロ大学のコミュニケーション・アンド・アーツ・スクール(ECA)でビジュアル・ポエトリーの修士号を取得して、それからバルセロナにあるMECAD/ESDiで、アートとニューメディア分野のキュレーションや文化活動で修士号を取得しました。その後、実験的なビジュアルアーティストのグループ展や個展を手がけてきました。そして2000年からリカルド・バレットとともにFILEをオーガナイズして、ディレクターとして活動しています。」

FILEについて

毎年ブラジルで開催されている国際フェスティバルFILEは、現代のグローバル時代のなかでエレクトロニック分野やデジタル分野が抱える課題について深く考えていくことを促すために発足しました。2000年から始まり今年で12回目を迎えるFILEの活動は、すべて非営利団体によって運営されています。

アートとテクノロジー領域における革新的で創造的なプロジェクトを実施するために、国際的かつ領域横断的なプラットフォームを形成したFILE。その名称はブラジルの公用語であるポルトガル語のフェスティバル名”Festival Internacional de Linguagem Eletrônica”の頭文字をとったもの。英語では”Electronic Language International Festival”と表され、日本語に訳すならば「国際電子言語フェスティバル」となるでしょうか。そしてこのフェスティバルは年を経るごとに規模を拡大し、2006年からはサンパウロのみならずリオデジャネイロやブラジル南部の都市ポルト・アレグレなどにも巡回するようになります。

フェスティバルの成長

2000年〜2010年までの開催地、会場、期間、来場者数の一覧[SP=サンパウロ、RJ=リオデジャネイロ、POA=ポルト・アレグレ]

立ち上げから昨年までの11年間の開催規模と来場者数の推移を見てみましょう。第1回は2000年にサンパウロで始まり、当時の来場者数は3週間の会期で2,502人。年々その数は増え続け、2004年には3週間で15,205人の来場者となって1万人を超えます。2006年からはサンパウロのみならずリオデジャネイロ他でも開催され、合計来場者数も4万人以上になりました。昨年2010年のサンパウロでの来場者数は48,000人に達し、立ち上げ当初から約20倍ほどの来場規模に成長しています。

フェスティバルの構成

今回の「FILEサンパウロ2011」は、中心街のパウリスタ通りに面したFIESPルース・カルドーゾ文化センター(設計はブラジル人建築家パウロ・メンデス・ダ・ロシャ)を主要会場として、7月19日から8月21日まで開催されています。

そこで繰り広げられる様々なプログラムには、体験型のインタラクティブなインスタレーションのほか、タブレット、アニメーション、ゲーム、マシニマ、ウェブアート、ビデオ、ドキュメンタリー、ミュージッククリップ、実験音楽などの多彩なジャンルが含まれています。こうしたジャンルの幅広さを考えると、フェスティバル名のElectronic Language(=電子言語)とは、狭義のプログラミング言語をも含む、広い意味での「デジタルツールを用いた表現」ととらえることができるでしょう。また、これらのプログラムを実施するために、SESIアートギャラリーをはじめ複数の会場でパフォーマンスやシンポジウムなどのイベントが開催されます。

2010年までの10年間に実施されたプロジェクト

この10年間に様々な領域を対象として積み重ねて来た活動の構成図を見てみると、大きく6つに分かれることがわかります。

  • EXHIBITION(展示)
  • HYPERSONICA(音と映像によるパフォーマンス・イベント)
  • SYMPOSIUM(シンポジウム)
  • FILE PAI(パウリスタ通り周辺でのインタラクティブアート展示)
  • FILE WORKSHOP(ワークショップ)
  • FILE PRIX LUX(コンペティション)

幅広いジャンルに対応した展示のようす

FILEの展示にはテーマが設定されています。INSTALLATION、MEDIA ART、MACHINIMA、GAMES、 DOCUMENTAといった既存のテーマに加え、今年は新たにTABLETとANIMA+という企画が展示テーマに加わりました。

<INSTALLATION>
文字通りインスタレーション作品の展示で、今年は合計36作品が展示されます。これらの作品の中には文化庁メディア芸術祭で受賞したアーティストや日本人アーティストによる作品も見受けられます。

第13回文化庁メディア芸術祭でアート部門優秀賞を受賞したLawrence Malstaf 《Nemo Observatorium》。国立新美術館でも展示され、写真のように作品を鑑賞しながら順番を待つ長い行列ができていました。

韓国人アーティストJoon Y. Moonの《Augmented Shadow》

<MEDIA ART>
FILE MEDIA ARTでは、テクノロジーが有している「お堅い」機能性を「柔らかく」すること、創造性と優れた技術や美的感覚を携えた思考によって構成される環境を創りだすこと、という2つの方法論を提示します。

今回、このテーマには70を超える作品が参加していますが、その中には第14回文化庁メディア芸術祭アート部門で優秀賞を受賞した田村友一郎の作品《NIGHT LESS》も選出されています。

田村 友一郎《NIGHT LESS》 ©田村 友一郎 ©Google

この作品は、全編がGoogleストリートビューのイメージを再構成したロードムービーです。物語はネブラスカ、千葉、アラスカ、ポルトガル、マルセイユの5カ国を舞台に展開されます。作品名の《NIGHT LESS》が表すとおり、グーグルストリートビューには夜の撮影映像がないため、決して夜が訪れることはありません。音声は、作家本人のアフレコとYouTubeからとられた音声などによって構成されています。

FILEディレクターのパウラ氏は、この作品の選出理由について次のように語ってくれました。

「FILE 2011の選考委員によって《NIGHT LESS》が選ばれた理由を簡潔に言うと、作品の詩的表現のみならず、撮影することなく映像を制作するという新しいアプローチとして、グーグルストリートビューのような現代のデジタルツールを創造的に用いているからです。」

<MACHINIMA>
マシニマというジャンルは、物語性の開発が生み出す新たな可能性を超えて、ゲームがもつ機能性を覆すとともに、私たちにはまだ分からない発展をもたらす可能性があります。それゆえに、今年のMACHINIMAでは、近年制作された多様性を俯瞰しつつ、未来の発展を垣間見ることができるような作品35点を展示しています。

<GAMES>
GAMESでは、主に2D技術に基づいたゲーム19作品をセレクションしています。それらは世界の様々な国のアーティストによって最近開発された作品が多く、このジャンルでは、考えることとプレイすることのきっかけを与え、楽しくかつ創造的な方法によって様々な世代の来場者の参加を促しつつ魅了します。

<DOCUMENTA>
DOCUMENTAはドキュメンタリー映像を紹介するセクションです。文化的・社会的行動、コミュニケーション、音楽、アート、現代のテクノロジーなど、異なる領域での対話を議論の俎上にのせることを目的として設定されたテーマです。今回で6回目となるDOCUMENTAでは「珍しくて新しい」ドキュメンタリー映像を紹介しています。

テクノロジーやメディアの進化とともに、既存の枠には収まりきらない表現が生まれ続けます。その変化に呼応するようにFILEも変容を遂げてゆきます。こうした状況を踏まえて今回から新たに加わったテーマが2つあります。それが TABLETとANIMA+です。

<TABLET>
FILEは、リアルで新しい推論ゲームの解釈方法を提案するアプリケーションを取り上げるために、今回初めてTABLETを開催しています。これまでの電子書籍という領域から、間違いなくモバイル技術に革命を起こしつつあるジャンルに焦点をあてたテーマです。この新設されたテーマには、第14回文化庁メディア芸術祭のエンターテインメント部門で審査委員会推薦作品に選ばれた《N-3D》の作者aircord(橋本 俊行・筒井 真佐人・森 浩一郎)による作品《REFLECTION》も展示されます。

<ANIMA+>

TABLETに加え、FILEは「ANIMA+」という入場無料の新しい企画を立ち上げました。様々な電子言語(=デジタル表現)領域には、表現に対する異なったアプローチがありますが、そうした諸領域の間に生まれる関係性の中でも、特にアニメーションとデジタルイノベーションに焦点をあてているのがANIMA+です。ANIMA+は、大規模なスタジオでの制作か個人制作かを問わず、さらには専門家による作品か、学生による作品かを問わず、あらゆるアニメーション作品の可能性を提示します。また、SIGGRAPHやSICAF、文化庁メディア芸術祭を含む世界の主要なフェスティバルと提携し、合計で406点のアニメーション作品を上映します。

パフォーマンスイベント HYPERSONICA

FILEが開催された週には、毎晩HYPERSONICAと呼ばれる電子音楽や音響、映像によるパフォーマンスイベントが開かれます。今回は7月19日から22日までの4夜にわたって合計7組のブラジルおよび海外アーティストによる実験的な音と映像のパフォーマンスが繰り広げられました。 またHYPERSONICA SCREENINGでは、ビジュアル・ミュージック、アニメーション、ミュージックビデオなど、デジタル技術を用いた音と映像の作品を展開しています。

国内外の専門家が集まるシンポジウム

毎年開催されるイベントFILE SYMPOSIUM。このイベントは、国内外の専門家によるレクチャーとラウンドテーブルによって構成されています。アーティストや研究者や評論家が世界のデジタルカルチャーに関する理論や制作物をテーマに、エレクトロニックアートやデジタルアートについて議論し、広く普及させるための重要な場になっています。7月19日から22日までの4日間にわたって、22本のプレゼンテーションと4本のラウンドテーブルがサンパウロ文化センターのパウロ・エミリオ・ルームで開催されました。シンポジウムも他のイベントと同様に入場無料で、シンポジウムの様子はUSTREAMでも配信されました。

公共スペースを用いたインタラクティブ作品展示

2010年、FILEは新たに「FILE PAI」という企画を立ち上げました。PAIとは、Paulista Avenue Interactive(パウリスタ通りのインタラクティブ作品)= Interactive Public Art(インタラクティブなパブリックアート)のこと。サンパウロのパウリスタ通りとその周辺のパブリック・スペースに、デジタル表現を用いたインタラクティブアート作品を展示するという企画で、初回の2010年には約80万人以上の目に触れたそうです。

2回目となる2011年は、地下鉄や学校、文化センター、図書館など合計14のパブリック・スペースで、インタラクティブアート作品、ゲーム作品、アニメーション作品などが展示・上映されています。

社会につなげていくためのワークショップ

フェスティバル開催期間中7月19日〜22日にかけて、サンパウロ文化センターのワークショップスペースでWORKSHOPが開催されました。60名のワークショップ参加者を募っていますが、そのうち20名分が小中学校の教師のために確保されており、残りの40名が関心のある一般参加者に充てられています。 この60名という人数は、15名からなる4つのグループ分けを想定してのことです。そして4つの異なるワークショップが、30台のコンピュータが設置された大きな空間内で同時に実施され、各グループが4つのワークショップを順番に体験します。

フェスティバルがいかに社会とつながりを持つべきかを考えた際にワークショップが果たす役割の重要性について、パウラ氏は次のように語ってくれました。

「創造的なアプローチであるデジタルツールと社会を近づけるための効果的な方法として、これまでさまざまなワークショップを開催しています。FILEによって試みられたワークショップは、コンピュータ・サイエンスの教育者やアーティストからなる複数のグループで構成されていて、彼らはコンピューティングや実験的なアートを通じて、二進言語の本質を追究しようとしているのです。この追究の目的は、創造的な目的のためにコンピュータを使用した知識や研究を伝えることです。まさに目的は、創造的言語やアーティスティックな発展過程としてのテクノロジーを広めることにあります。しかも非常に多くの人々のためにです。理想を言えば、一般の人や、小中学校の先生たち、広めてくれる可能性のある団体や学生たちに広がればと思っています。」

2010年から始まったコンペティション

FILE PRIX LUXは応募作品の中から特に秀でた作品に対して賞を授与するコンペティションです。これは、新たな才能が生まれることをほめ讃えて、そうした才能の発現を促して活気づけるという目的のもとに、FILEが対象とする領域の様々な活動を補完するために企画されました。

FILEはこの10年間、展示やシンポジウムを通じて、新しい電子デジタル言語が現代文化にもたらすアートとテクノロジーの発展に寄与してきました。のみならず、ブラジルを世界の新しい潮流の文脈の中に位置づけてきました。この新たな取り組みは、作品の展示やプレゼンテーションなどの活動とともに、それらの活動に付加価値をもたらし、受賞したアーティストが国内外に広く影響を与えていくことを企図しています。

コンペティションには、INTERACTIVE ART(インタラクティブアート)、DIGITAL LANGUAGE(デジタル言語)、ELECTRONIC SONORITY(エレクトロニック・サウンド)という3つのカテゴリが設けられています。

<INTERACTIVE ART>
インタラクティブアートのカテゴリには、インタラクティブメディアを使用しているアート領域や、アート、科学、テクノロジーなどを横断して交差する領域の、あらゆる研究および実験が対象となります。そこには、インスタレーション、パフォーマンス、インターネットでのプロジェクト、仮想現実、拡張現実、マルチタッチテーブル、デジタルオブジェクト、屋外プロジェクション、携帯電話を活用したプロジェクト、エレクトロニックグラフィティ、 VRML(仮想現実モデリング言語)なども含まれます。 2010年の一等賞はErnesto Klar《Relational Lights》

<DIGITAL LANGUAGE>
デジタル言語カテゴリは、デジタルメディアを使用する複数の専門分野だけでなく、それらの領域を交差するすべての研究と実験を対象とします。そこには、デジタルゲーム、アニメーション、デジタルムービー、マシニマ、デジタルビデオ、デジタルアーキテクチャ、デジタルファッション、デジタルデザイン、ロボット工学、人工生命、バイオアート、遺伝子に関わるアート、ソフトウェア技術、新たなインタフェース、セカンドライフ、アニメ、ハイパーテキスト、ノンリニアなスクリプト、人工知能、デジタル画像やパノラマ、プログラミング言語、デジタル詩、デジタルダンス、などが含まれます。 2010年の一等賞はSWAMP《Tardigotchi》

<ELECTRONIC SONORITY>
エレクトロニック・サウンドのカテゴリには音を扱うすべての研究と実験が対象となり、音楽のみならずより広い範疇を扱う領域横断的な分野も含まれます。そこには、サウンドパフォーマンス、サウンドインスタレーション、サウンドアート、遺伝子にかかわるミュージック、バイオミュージック、学術的なエレクトロニックミュージック、ポップなエレクトロニックミュージック、ラジオドラマ、ラジオアート、サウンドランドスケープ、音響ロボット工学、ビデオミュージック、音響詩、などがあります。 2010年の一等賞はJaime E Oliver LR《Silent Percussion Project》

これら3つのカテゴリに対して次の賞と賞金が授与されます。

  • 一等賞 1作品 賞金25,000レアル(約125万円)
  • 二等賞 1作品 賞金20,000レアル(約100万円)
  • 佳 作 5作品 賞金10,000レアル(約50万円)

トロフィーを手にしているのが2010年にエレクトロニック・サウンドカテゴリで一等賞を受賞した《Silent Percussion Project》のJaime E Oliver LR。その左隣がパウラ氏。

受賞作品の選出は2段階に分かれています。まず各カテゴリの専門家で構成された評価委員会によって、最終選考に進む作品が選定されます(各カテゴリで最低10作品程度)。その後ブラジル国内から3名、海外から3名の計6名による審査委員会が組織され、受賞作品が決定されます。また、FILE PRIX LUXのサイトではオンラインでの一般投票も行われ、ノミネート候補の中から佳作を選ぶ仕組もとられています。

2010年のコンペティションには、44カ国から1,235作品の応募がありました。審査委員会が各カテゴリの受賞作品と佳作を選出するとともに、オンライン人気投票への一般参加によって佳作が選出されました。この投票のために、ノミネートされた90作品からなるウェブサイトが作成され、一般の人々に参加を促し、投票のやり方を教えるためのイベントもサンパウロ、リオデジャネイロ、ポルト・アレグレ、レシフェなどブラジルのあらゆる都市で開かれました。6,377人による投票の結果、中国のグループCorndog & Oil Tiger Machinima Teamの《War of Internet Addiction》が1,657票を集め、オンライン人気投票の佳作に選出されました。たとえ選外となったとしても、審査委員会の承認によって展覧会に参加することができるというのは重要なポイントです。

2010年の応募期間は1月10日〜3月10日の2ヶ月間でしたが、今年2011年の応募期間は未定のようです。作品応募はオンライン登録と作品送付によって完了します。応募方法に関しては昨年のコンテストページに詳細が書かれています。

パウラ氏にとってのフェスティバルの重要性と意義

フェスィティバルが展開するさまざまな活動の根底には、必ずそのフェスティバルを支える力強いミッションや思想が存在しています。そうしたミッションや思想があるからこそ、魅力あるフェスティバルとなり、多くの人を巻き込んで成長することができると言えるでしょう。こうした見地から、パウラ氏が考えるフェスティバルの重要性と意義を尋ねてみたところ、次の5つの項目をあげてくれました。

  • 国際的にネットワーク化されていること
  • 国内および国際社会での信頼性
  • オーディエンスが充分に成長すること
  • メディアアートの地域的コミュニティと国際コミュニティが存分に交流すること
  • 歴史を作り上げること

また、パウラ氏がディレクターとしてどのような点に価値をおいているか尋ねてみました。

「決してテクノロジーを擁護するわけではないのですが、私自身が強く信じていることは、デジタル領域が非常に力強いクリエイティブツールになりうるということ。そしてそうしたツールの存在が、今私たちが生きている現代社会への理解を促し、社会との対話を推し進めるということです。人々に、創造のための力強いツールとしてのデジタル世界を理解してもらうことこそ、それを享受するだけではなく、私自身の人生観に意味を与えてくれます。これがディレクターとしての私のチャレンジなのです。」

フェスティバル・ディレクターとしての強い信念をうかがうことができる言葉でした。こうした強い信念の存在に賛同する周囲の人々がネットワークを広げゆくことで、フェスティバルはより魅力的に成長し続けることができるのでしょう。さらにフェスティバルに抱く未来のビジョンについて聞いたところ、パウラ氏は1つの成長イメージを示して、簡潔な言葉で説明してくれました。

「フェスティバルとは、歳月をかけて大きな樹に成長する種です。私がイメージするフェスティバルの未来は、この樹木です。」

スタートした2000年には、わずか2,500人ほどだった来場者も、11年目を迎えた2010年には48,000人になるまでに認知度も向上し、関わる人たちも飛躍的に増加しました。自分自身の信念とビジョンをしっかり見据えながら、常に成長するイメージを持つパウラ氏のビジョンを実に象徴的に表していると言えるでしょう。

最後に、パウラ氏をディレクターとして導いてきたものは何でしょうか、という抽象的な質問を投げかけてみたところ、次のような明快な答えが返ってきました。

「私が今していること、私が学んできたこと、私が信じていることに対する「情熱」です!」

FILEが南米最大のフェスティバルとなり、進化し続けるメディアやテクノロジーとともに変化しながら成長し続けられる最大の理由が、パウラ氏の「情熱」にあると言っても過言ではないでしょう。

昨年のFILE 2010に関わったスタッフのみなさん(中心にリカルド氏とパウラ氏)

FILE サンパウロ 2011

開催期間: 2011年7月21日〜8月19日
開催場所: SESIアートギャラリー(FIESPルース・カルドーゾ文化センター)
お問合せ: (11)3146-7405 / 3146-7406 / file.org.br
公式HP: http://filefestival.org/

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「世界のフェス・ディレクター」では、ひきつづき様々なジャンルのフェスティバルとそのディレクターに焦点をあてて、ディレクターご自身の活動やフェスティバルの全体像を紹介するとともに、フェスティバルの意義やテーマ、人生観や想いをお聞きして、色々な角度からそれぞれの魅力をお伝えしたいと思います。

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