札幌国際芸術祭2014 – vol.2 札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)
July 22nd, 2014 Published in 世界のフェスティバル
札幌国際芸術祭2014の魅力を紹介するレポート第2弾。市内各所で展示やイベントが開催されているので、今回からは会場ごとにご紹介しよう。まずは、愛称「チ・カ・ホ」で知られる札幌市中心部に2011年3月に開通した札幌駅前通地下歩行空間だ。チ・カ・ホは、札幌市営地下鉄さっぽろ駅と大通駅を結ぶ地下歩道で、さっぽろ地下街ポールタウンともつながっている。そのため、さっぽろ駅〜大通駅〜すすきの駅まで、またさっぽろ地下街オーロラタウン〜バスセンター前駅まで、地上に出ることなく広範囲にわたって地下を通って行くことができる。その地下道網の大動脈がこのチ・カ・ホだ。
さっぽろ駅から大通駅に向かってチ・カ・ホを進むと、まずオフィシャルショップが併設されたインフォメーションセンターがあり、ここから作品の展示が始まる。
このチ・カ・ホでは、エキジビションやプロジェクト、トークイベント、作品上映など様々なプログラムが楽しめる。公共空間での作品展示には、目に見えない様々な制約を乗り越えるための煩雑な調整が不可欠だが、そのような苦労を全く感じさせない統一感のある展示に仕上がっている。通りすがる多くの歩行者が足をとめて作品を興味深く鑑賞している姿が印象的だ。
エキジビション「センシング・ストリームズ」展示作家・作品
坂本龍一+真鍋大度『センシング・ストリームズ―不可視、不可聴』
進藤冬華『島巡り』(サハリン、北海道、青森)
田島一成『SAPPORO PROJECT』
ジョン・ビョンサム『デジタル・メム』
パク・ジョンソン『デジタル・ウィンディ・バンブー・グローブ』
露口啓二『Map of Water SAPPORO/FUKUSHIMA』
セミトランスペアレント・デザイン『Site-specific Bookmark』
菅野創/yang02『セミセンスレス・ドローイング・モジュールズ(SDM)』
毛利悠子『サーカスの地中』
山川冬樹『リバー・ラン・プラクティス:石狩湾から札幌駅前地下歩行空間へ遡上する』
A.P.I.『フェニックス:極地圏をめぐって』
アンティエ・グライエ=リパッティ(AGF)『Sound Poem Sapporo』
プロジェクト「ART×LIFE」展示作家・作品
深澤孝史『とくいの銀行 札幌』
エキソニモ『DesktopBAM』
COMMUNE『ブラインド・ブック・マーケット』
プロジェクト「都市空間のサウンドコンペティション」
グランプリ作品となった渡邉和三郎によるサウンドロゴ『惑星の歌』が時折この地下空間全体に流れる。
関連プログラム
チ・カ・ホ学生展
「光るグラフィック展」in 札幌
学生CGコンテスト作品上映
アルスエレクトロニカ作品上映
次回はエキジビション:島袋道浩「一石を投じる」が展示されている北三条広場〜赤れんが特別展示「伊福部 昭・掛川 源一郎」展が開催されている北海道庁赤れんが庁舎での展示を紹介しよう。
札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)特別展示「センシング・ストリームズ」
日 程:2014年7月19日(土)-9月28日(日)
作品公開時間:11:00-19:00
担 当:四方幸子(アソシエイト・キュレーター)/細川麻沙美(プロジェクト・マネージャー)
札幌国際芸術祭2014 紹介レポート一覧
vol.1 本日より開幕!開催テーマは「都市と自然」
vol.2 札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)
vol.3 北三条広場〜北海道庁赤れんが庁舎
vol.4 札幌市資料館
vol.5 島袋道浩作品その2〜北海道立近代美術館
vol.6 札幌芸術の森美術館
vol.7 清華亭(毛利悠子『サーカスの地中』)
vol.8 モエレ沼公園
vol.9 札幌大通地下ギャラリー500m美術館
vol.10 イベント紹介